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手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

流木の化石?! 海で拾った珪化木

2023
06
こんにちは。

私は海岸で石を拾うという、安上がりで健康的な趣味を持っております。
透明度や発色の良い玉髄(簡単に言えば水晶のカタマリ)やメノウ
を拾いつつ、五目釣り的におもしろいモノを探す感じです。

それで、今回見つかった面白いものがコチラの動画です。
手前の2つが通常の珪化木
奥の大きいのが流木っぽい珪化木です。
今まで見つからなかったのに、急に3つも見つかったので驚きました。

貝のくっついていた痕跡もいい味出してます。

珪化木とは木の化石なのですが、
一般的な化石のイメージとはちょっと異なります。
それは、「珪化」しているためです。
簡単に言えば、
水晶の成分でもある二酸化珪素(シリカ)が
木の中に入り込んだり、木の成分と置き換わったりしたものです。

二酸化珪素が木の成分と置き換わった分、
つまり珪化が進んだ分だけ石のようになるということですね。
だから、珪化木とは石のような化石で
一般的化石イメージとはちょっと異なるものなのです。
端的に言えば、けっこう固くて丈夫です。

そして動画のも一見ただの流木なのですが、ちゃんと珪化木でした。
置いた時の音や重さで石っぽいな、というのが伝わればと思います。

しかし、なぜ1つだけ流木っぽくなっているのか不思議ですよね。
他2つは、しっかり樹木らしい茶色です。

私の推測としては、
流木の方は珪化が他の2つほど進んでいなかった
ということじゃないかと考えております。
ちゃんと珪化木にはなっているけど、
海で揉まれてリグニンなんかの木の茶色い成分が抜けてしまうくらい
珪化の進みが甘い、ということではないかと。

え?何言っているかわかりにくい?
つまり、まぁ、良い塩梅(あんばい)だったんだね、と。
ただ、それだけです。
流木の珪化木

なお珪化がもっと進んでいくともっと石っぽくなって
玉髄と見分けがつかなくなってきます。
樹皮の風合いが残っていて中身は玉髄で
なおかつ大きいものが価値が高い感じですね。
木一本まるまる珪化木になっているような巨大なものは
天然記念物になっていたりします。

私は年輪がしっかり見えるものが好きですが、
中身ジャスパーの珪化木もいつか拾ってみたいですね。

それでは。