後光留め 五光留めの方法・技術 彫金教室
2022
21
こんにちは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回は毛彫り4点留めの応用編として後光留めやっていきます。
毛彫り4点留めが分からない方は彫金教室バックナンバーへドウゾ。
後光留めはその名の通り、
毛彫り4点留めに後光が差している感じの彫り留めです。
五光留めともいいます。

皿もみした後、下穴に向かってだんだん太くなる彫り(花彫りの回です)
を上下左右(十字)に飾っていきます。
太いままだと皿を彫りすぎてしまうので、
最後にすぼめます。
↓下穴&皿もみ&ケガキ

↓最初タガネをすぼめて細く彫る

↓だんだんタガネを開いて太くして

↓最後にまた細くする

そうして上下同じように彫ってみました。
・・・上の方の飾りに2つの失敗があるのが、お分かりになるでしょうか?

正解は・・・
↓上左側が波打って、中心が曲がっているのが失敗点。

そしてもう一つ別の問題点として、皿に被さっているバリを何とかしなければなりません。
(銅ではバリが特に出やすいので、失敗とは言えないです。)
波打ちは単純にブレたり、
タガネの刃先が銅に食い込んで持ってかれていることが多いです。
タガネをしっかり目に保持したり、こまめに研ぐと失敗しにくくなります。
中心の曲がりはケガキしたところをいきなり平タガネで彫らずに
あらかじめ線彫りしておくと失敗しにくくなります。
↓バリが出た際はもう一度軽く皿もみすると、簡単に取れます。

タガネで軽く彫って取っても良いですが、
大きく彫りすぎて皿を損なうことがあるのでドリルの方が楽なことが多いです。
↓あとは左右も彫って飾りは完成。

飾りができればあとは前と同じ毛彫り4点留めです。
↓しかし、飾りによってバリ細かいがでたり、皿の形が変わったりして
宝石がうまく乗らないときがあります。

そういうときは、先ほどのように軽く皿もみして整えてあげれば
ちゃんとセッティングできます。
↓後光留め完成。

↓なお、完成してもバランスが良くないと思えば、後から太く長くすることはできます。
(左右に比べ短かった上下を長くする等々しました。)

後から太くできることを念頭に置いて
最初ちょっと細め短めに彫っておくのもアリですね。
今回は飾り部分を上下左右に平タガネで彫りました。
あくまで飾りは飾りで色々バリエーションを増やせます。
例えば、飾り部分を上下左右の「+」ではなくナナメのバッテン「×」にするなど。
飾りが細くても良いなら平タガネではなく毛彫りタガネでもOKです。
他にも線の形状や彫り方、手順など色々変えることができるので、
気が向いたらぜひ試してみてください。
今回の後光留めでは皿もみしたところを彫りましたよね。
皿が削られた分、宝石が安定しにくくちょっぴり留めにくくもなりますが、
後光留めくらいだと大抵は誤差レベルです。
では話を発展させて、どこまで皿を削れるのでしょうか?
実は爪の部分さえあれば、皿をかなり彫っても留めることができます。
まぁ、よく考えてみたら当然の話で、
爪留めなどは側面ほぼ露出していますからね。
そして露出させたほうが光をよく通して輝くので、
どんどん皿を彫って削っていこうとなり、別の彫り留めへと発展していったりするわけです。
一つできたら別の技術へ発展していく。
彫金に限らず様々な技術の習得における醍醐味といった感じですね。
それでは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回は毛彫り4点留めの応用編として後光留めやっていきます。
毛彫り4点留めが分からない方は彫金教室バックナンバーへドウゾ。
後光留めとは
後光留めはその名の通り、
毛彫り4点留めに後光が差している感じの彫り留めです。
五光留めともいいます。

飾りを余分に彫ればOK
皿もみした後、下穴に向かってだんだん太くなる彫り(花彫りの回です)
を上下左右(十字)に飾っていきます。
太いままだと皿を彫りすぎてしまうので、
最後にすぼめます。
↓下穴&皿もみ&ケガキ

↓最初タガネをすぼめて細く彫る

↓だんだんタガネを開いて太くして

↓最後にまた細くする

そうして上下同じように彫ってみました。
・・・上の方の飾りに2つの失敗があるのが、お分かりになるでしょうか?

正解は・・・
↓上左側が波打って、中心が曲がっているのが失敗点。

そしてもう一つ別の問題点として、皿に被さっているバリを何とかしなければなりません。
(銅ではバリが特に出やすいので、失敗とは言えないです。)
波打ちは単純にブレたり、
タガネの刃先が銅に食い込んで持ってかれていることが多いです。
タガネをしっかり目に保持したり、こまめに研ぐと失敗しにくくなります。
中心の曲がりはケガキしたところをいきなり平タガネで彫らずに
あらかじめ線彫りしておくと失敗しにくくなります。
↓バリが出た際はもう一度軽く皿もみすると、簡単に取れます。

タガネで軽く彫って取っても良いですが、
大きく彫りすぎて皿を損なうことがあるのでドリルの方が楽なことが多いです。
↓あとは左右も彫って飾りは完成。

飾りができればあとは前と同じ毛彫り4点留めです。
↓しかし、飾りによってバリ細かいがでたり、皿の形が変わったりして
宝石がうまく乗らないときがあります。

そういうときは、先ほどのように軽く皿もみして整えてあげれば
ちゃんとセッティングできます。
↓後光留め完成。

↓なお、完成してもバランスが良くないと思えば、後から太く長くすることはできます。
(左右に比べ短かった上下を長くする等々しました。)

後から太くできることを念頭に置いて
最初ちょっと細め短めに彫っておくのもアリですね。
今回は飾り部分を上下左右に平タガネで彫りました。
あくまで飾りは飾りで色々バリエーションを増やせます。
例えば、飾り部分を上下左右の「+」ではなくナナメのバッテン「×」にするなど。
飾りが細くても良いなら平タガネではなく毛彫りタガネでもOKです。
他にも線の形状や彫り方、手順など色々変えることができるので、
気が向いたらぜひ試してみてください。
どこまで皿を削れるのか
今回の後光留めでは皿もみしたところを彫りましたよね。
皿が削られた分、宝石が安定しにくくちょっぴり留めにくくもなりますが、
後光留めくらいだと大抵は誤差レベルです。
では話を発展させて、どこまで皿を削れるのでしょうか?
実は爪の部分さえあれば、皿をかなり彫っても留めることができます。
まぁ、よく考えてみたら当然の話で、
爪留めなどは側面ほぼ露出していますからね。
そして露出させたほうが光をよく通して輝くので、
どんどん皿を彫って削っていこうとなり、別の彫り留めへと発展していったりするわけです。
一つできたら別の技術へ発展していく。
彫金に限らず様々な技術の習得における醍醐味といった感じですね。
それでは。