皿もみとドリル角度 彫り留め補足 彫金教室
2022
04
こんにちは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回は皿もみとドリルの角度についてで、彫り留めの補足です。
もし読まれていない方は彫金教室バックナンバーより、
毛彫り4点留めの記事をご覧ください。
始めから結論を書きますと、
皿もみに使うドリルの角度が小さめ(鋭い)だと
宝石がグラつきにくくなります。

図だとドリルの太さまで違うように見えますが、
絵が下手なだけなのでご勘弁を。
ドリルの角度が小さいと
図にある通り地金が一番太いガードル部分に当たって安定します。
ドリルの角度が大きいと
ガードルより下で地金と当り、不安定になります。
なお、皿もみの太さと宝石の太さが完全に一致すると
そもそもグラつく余地が無いため安定しますが、
皿もみの方が少し太くないと宝石が入っていかないので難しいですね。
なお、今回毛彫り4点留めではドリル径1㎜で皿もみしましたが、
もし宝石が入りづらくやりづらいなどありましたら、
径1.1㎜でやってみるのもアリでしょう。
目安としては
宝石のとんがった先端(キューレット)よりも
ドリルの角度が小さいと安定します。

ドリルの成形の記事で
ドリルの角度は110~120度くらいが使いやすいと書きました。
キュービックジルコニアならちょっと角度小さめの110度なら
ギリギリ安定する・・・かな?くらいな感じです。
宝石によってとんがった先端(キューレット)の角度が違うので、
安定するドリルの角度も違ってきます。
皿もみの角度は90度くらいなら、大抵の宝石で安定すると思います。
皿もみは穴を開ける必要がないので、
90度くらいのかなり角度小さめでも使えます。
練習なども含め、数をこなすなら
専用ドリルを作るのがオススメです。
やっぱり、彫り留めでドリルの成形、重要です。
ドリルの角度小さめの方が宝石安定するなら、
ドンドン小さくしちゃえばいいじゃん!
と、思う方もいらっしゃるでしょう。
やってみると良い経験になりますし、
意外としっくりくる可能性もあるので
気が向いた方は一度やってみるとおもしろいです。
やってみるとおもしろいのですが、まぁ当然、デメリットもあります。
1つ目は削りにくい事。
角度110~120度くらいが穴あけしやすいのですが、
角度が小さくなるほど穴あけしにくく削りにくいです。
多少削りにくいのは皿もみにおいてはメリットですが、
行き過ぎればただただ時間がかかるばかりですし、
変な力が入って歪んだりすることもあり得ます。
2つ目は下穴の拡大です。
地金が十二分に分厚い場合は良いのですが、
ドリルの角度が小さすぎると
地金を貫通して下穴を広げます。
広げるだけなら良い場合もあるのですが、
固定しているヒートクレイやリングホルダーにも穴が開くことがあります。
すると、カスがでるバリがでるなど、あまりヨロシクないことが起こり得ます。
他にも摩耗しやすいとかたくさん削るから場合によっては強度的に・・・など色々ありますが、
まぁ角度を小さくすればするだけ良いというわけではないことをわかっていただければOKです。
ただ先にも書いたように、
人によっては、あるいは場合によっては、かなり角度小さめがしっくりくるということもあり得ます。
ですので、彫り留めができるようになったら
色々ドリルの角度を試してみるのもオススメです。
また、場合によっては取り得る選択肢として頭に残しておくのも良いでしょう。
次回は後光留めについて書いていこうかなと思っております。
それでは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
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今回は皿もみとドリルの角度についてで、彫り留めの補足です。
もし読まれていない方は彫金教室バックナンバーより、
毛彫り4点留めの記事をご覧ください。
皿もみとドリル
始めから結論を書きますと、
皿もみに使うドリルの角度が小さめ(鋭い)だと
宝石がグラつきにくくなります。

図だとドリルの太さまで違うように見えますが、
絵が下手なだけなのでご勘弁を。
ドリルの角度が小さいと
図にある通り地金が一番太いガードル部分に当たって安定します。
ドリルの角度が大きいと
ガードルより下で地金と当り、不安定になります。
なお、皿もみの太さと宝石の太さが完全に一致すると
そもそもグラつく余地が無いため安定しますが、
皿もみの方が少し太くないと宝石が入っていかないので難しいですね。
なお、今回毛彫り4点留めではドリル径1㎜で皿もみしましたが、
もし宝石が入りづらくやりづらいなどありましたら、
径1.1㎜でやってみるのもアリでしょう。
目安としては
宝石のとんがった先端(キューレット)よりも
ドリルの角度が小さいと安定します。

ドリルの成形の記事で
ドリルの角度は110~120度くらいが使いやすいと書きました。
キュービックジルコニアならちょっと角度小さめの110度なら
ギリギリ安定する・・・かな?くらいな感じです。
宝石によってとんがった先端(キューレット)の角度が違うので、
安定するドリルの角度も違ってきます。
皿もみの角度は90度くらいなら、大抵の宝石で安定すると思います。
皿もみは穴を開ける必要がないので、
90度くらいのかなり角度小さめでも使えます。
練習なども含め、数をこなすなら
専用ドリルを作るのがオススメです。
やっぱり、彫り留めでドリルの成形、重要です。
角度小さくしすぎのデメリット
ドリルの角度小さめの方が宝石安定するなら、
ドンドン小さくしちゃえばいいじゃん!
と、思う方もいらっしゃるでしょう。
やってみると良い経験になりますし、
意外としっくりくる可能性もあるので
気が向いた方は一度やってみるとおもしろいです。
やってみるとおもしろいのですが、まぁ当然、デメリットもあります。
1つ目は削りにくい事。
角度110~120度くらいが穴あけしやすいのですが、
角度が小さくなるほど穴あけしにくく削りにくいです。
多少削りにくいのは皿もみにおいてはメリットですが、
行き過ぎればただただ時間がかかるばかりですし、
変な力が入って歪んだりすることもあり得ます。
2つ目は下穴の拡大です。
地金が十二分に分厚い場合は良いのですが、
ドリルの角度が小さすぎると
地金を貫通して下穴を広げます。
広げるだけなら良い場合もあるのですが、
固定しているヒートクレイやリングホルダーにも穴が開くことがあります。
すると、カスがでるバリがでるなど、あまりヨロシクないことが起こり得ます。
他にも摩耗しやすいとかたくさん削るから場合によっては強度的に・・・など色々ありますが、
まぁ角度を小さくすればするだけ良いというわけではないことをわかっていただければOKです。
ただ先にも書いたように、
人によっては、あるいは場合によっては、かなり角度小さめがしっくりくるということもあり得ます。
ですので、彫り留めができるようになったら
色々ドリルの角度を試してみるのもオススメです。
また、場合によっては取り得る選択肢として頭に残しておくのも良いでしょう。
次回は後光留めについて書いていこうかなと思っております。
それでは。