Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

白鳥のゴールドリング K18

2021
22
こんにちは。

こちらは手彫り工房作品&商品集です。
今回は「白鳥のゴールドリング K18」です。
手彫り工房販売ページはコチラです。

羽は華やかに


細かな一枚一枚の羽根がキラキラ輝きます。
hakutyouK18S2.jpg

輪郭を深めに彫って細かな羽根が埋没しないようにしております。
また、羽根は2~3列に並べてある程度位置を揃えることで、
全体として羽(翼)に見えるようにしました。
hakutyouK18S3.jpg

広げたポーズとたたんだポーズがあります。
実は広げ具合やたたみ具合にも少し変化をつけていたりします。

首は優雅に


白鳥と言えば長い首も特徴です。
優雅にポーズをつけてもらうのですが、
羽や隣り合った白鳥の首の形状に合わせて
ポーズを考えなければなりません。
hakutyouK18S12.jpg

首と首の間などに隙間が多すぎると彫金的によろしくないので、
できるだけ詰めて彫ります。
この詰めてかつ優雅にというところがかなり気をつかいます。
将棋やパズルのように、
次の白鳥の首や羽も想像しながら彫るので、
慣れるまでは頭を使い神経が衰弱するような感じでした。

悩みの尽きない白鳥


胴体を省略して、羽を美しく見せて・・・
構図を決めるのも悩みましたが、決まってからも悩みました。
hakutyouK18S4.jpg

どの組み合わせがよいのか?
ポーズや羽のたたみ方によってどのように彫り方を変えるべきか?
といった様々な悩みポイントがあるのです。

首のポーズ数種類、羽が広げとたたみで2種類。
一羽のポーズの組み合わせは10種くらい。
そんな二羽が向かい合い、あるいは背を向けあうので、
単純に10×10で100通り。
それぞれに適した彫り方は?もっと他に良い組み合わせやポーズは?
考えればキリがなく、
彫ってからももっと美しくなったのではと考え始め、
無理やりキリをつけるような悩ましさがある模様です。

彫金は白鳥のように優雅にとはいかないものですね。
いや、白鳥も水面下では忙しないとはいいますが、
製作者としては取り繕う余裕もないような白鳥のリングでした。

それでは。