成形してキレイにする 覆輪留めのシルバーリングを作る
2021
29
こんにちは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回はロウ付けの終わった指輪をキレイにして成形します。
ロウ付けしたあとのリングは酸化して黒ずんでいますよね。
そんなリングを酸性の溶液に漬けて黒ずみを除去します。
これを酸洗いと言います。
私が使っているのはピックリングコンパウンドです。
(道具は下準備編をドウゾ)
もし買わない場合は頑張って研磨しましょう。
ちょっと面倒ですが、できないことはないです。
酸洗いで使うモノのなかでは安全な方だと思います。
それでも、体に付着したらすぐに洗い流しましょう。
できれば近くに重曹を用意しておくと、
こぼしたときにすぐに中和できます。
着ける時間はモノや濃度、温度などにもよりますが、
20~30分くらいでしょう。
使っているとだんだん黒ずみを除去するのに時間がかかるようになります。
↓酸洗い前

↓酸洗い後

酸洗いがすんだらヤスリを使っていきます。
まずはロウ付けしたときに小さな段差ができているはずなので、
ヤスって平らにしておきます。
黒ずみが残っている所も軽くヤスリ掛けしておくとよいでしょう。

次に石枠の成形です。
宝石を入れてみて、石枠との隙間を確認してみましょう。

↑赤矢印の分だけ隙間が空いています。
このままだと赤い矢印の長さ分だけ覆輪を倒さなければなりません。
大した距離に見えないかもしれませんが、実際倒してみると長いんですこれが。
一度経験してみるのも手だと思うので、
距離があるままチャレンジしてみるのもアリです。
カボションカットは下に行くほど膨らんでいるので、
石枠を低くすれば隙間は小さくなります。
ちょっと倒したら留められるくらいの隙間が理想です。
↓ヤスリで削って石枠を低くしました。

写真だとわかりづらいですが、
石-石枠の距離が大分狭まっています。
ちなみに隙間0にして完全に石枠と石がくっついていると、
石留時の衝撃が直に石に伝わるので
よろしくありません。
何事もいい加減ならぬ良い加減というものがあって、
隙間も少しは無いといけないという・・・
難しいものですね。
高さの調整が終わったら
石枠の上の方を削って覆輪を倒しやすくします。
まず石枠の大体上から3分の1くらいのところを一周ケガキしましょう。
カニコンパスが便利です。

次にこれくらいの薄さになるまで削っていきます。

削りすぎには注意してください。
あくまで薄くするだけです。
一番薄い部分を測ってみたら約0.4㎜でした。
ここが0.1mmとかになってくると
覆輪を倒したときに金属が延びる影響でギザギザになってしまいます。
全体を研磨してキレイにしていきます。
ヤスリで削った所やロウ付けの跡、火で荒れてしまったところなどは#400からやるのがオススメです。
もし#400でも取れないようなら、ダイヤモンドポイントやヤスリで削ってみましょう。
その後#800で全体を研磨しましょう。
#800の風合いが気に入ればそこでストップしても良いです。
ピカピカにしたいひとはより粒度の細かいものを使ったり、
フェルトバフに青棒をつけて磨くなどしても良いでしょう。
道具についてはこちらの下準備編をドウゾ
ただし、先に薄くした石枠の上から3分の1くらいのところだけは
研磨しないようにしましょう。
研磨すると薄くなりすぎますし、
覆輪倒す時に叩くので今綺麗にしてもあまり意味がありません。
次回はいよいよ覆輪を倒しての石留です。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回はロウ付けの終わった指輪をキレイにして成形します。
酸洗いでキレイに
ロウ付けしたあとのリングは酸化して黒ずんでいますよね。
そんなリングを酸性の溶液に漬けて黒ずみを除去します。
これを酸洗いと言います。
私が使っているのはピックリングコンパウンドです。
(道具は下準備編をドウゾ)
もし買わない場合は頑張って研磨しましょう。
ちょっと面倒ですが、できないことはないです。
酸洗いで使うモノのなかでは安全な方だと思います。
それでも、体に付着したらすぐに洗い流しましょう。
できれば近くに重曹を用意しておくと、
こぼしたときにすぐに中和できます。
着ける時間はモノや濃度、温度などにもよりますが、
20~30分くらいでしょう。
使っているとだんだん黒ずみを除去するのに時間がかかるようになります。
↓酸洗い前

↓酸洗い後

段差削りと石枠の成形
酸洗いがすんだらヤスリを使っていきます。
まずはロウ付けしたときに小さな段差ができているはずなので、
ヤスって平らにしておきます。
黒ずみが残っている所も軽くヤスリ掛けしておくとよいでしょう。

次に石枠の成形です。
宝石を入れてみて、石枠との隙間を確認してみましょう。

↑赤矢印の分だけ隙間が空いています。
このままだと赤い矢印の長さ分だけ覆輪を倒さなければなりません。
大した距離に見えないかもしれませんが、実際倒してみると長いんですこれが。
一度経験してみるのも手だと思うので、
距離があるままチャレンジしてみるのもアリです。
カボションカットは下に行くほど膨らんでいるので、
石枠を低くすれば隙間は小さくなります。
ちょっと倒したら留められるくらいの隙間が理想です。
↓ヤスリで削って石枠を低くしました。

写真だとわかりづらいですが、
石-石枠の距離が大分狭まっています。
ちなみに隙間0にして完全に石枠と石がくっついていると、
石留時の衝撃が直に石に伝わるので
よろしくありません。
何事もいい加減ならぬ良い加減というものがあって、
隙間も少しは無いといけないという・・・
難しいものですね。
覆輪を削る
高さの調整が終わったら
石枠の上の方を削って覆輪を倒しやすくします。
まず石枠の大体上から3分の1くらいのところを一周ケガキしましょう。
カニコンパスが便利です。

次にこれくらいの薄さになるまで削っていきます。

削りすぎには注意してください。
あくまで薄くするだけです。
一番薄い部分を測ってみたら約0.4㎜でした。
ここが0.1mmとかになってくると
覆輪を倒したときに金属が延びる影響でギザギザになってしまいます。
キレイにする
全体を研磨してキレイにしていきます。
ヤスリで削った所やロウ付けの跡、火で荒れてしまったところなどは#400からやるのがオススメです。
もし#400でも取れないようなら、ダイヤモンドポイントやヤスリで削ってみましょう。
その後#800で全体を研磨しましょう。
#800の風合いが気に入ればそこでストップしても良いです。
ピカピカにしたいひとはより粒度の細かいものを使ったり、
フェルトバフに青棒をつけて磨くなどしても良いでしょう。
道具についてはこちらの下準備編をドウゾ
ただし、先に薄くした石枠の上から3分の1くらいのところだけは
研磨しないようにしましょう。
研磨すると薄くなりすぎますし、
覆輪倒す時に叩くので今綺麗にしてもあまり意味がありません。
次回はいよいよ覆輪を倒しての石留です。