ペンダント編 覆輪留めの枠をロウ付けしてアクセサリーにする
2020
30
こんにちは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
前回は覆輪留めのリングを作っていきました。
今回はペンダントの形を作っていきます。
ペンダントは号数の調整がない分、リングよりちょっと楽かなと思われます。
長さ5mmほどの筒を石枠の裏か上部にロウ付けして完了。
筒をつけるだけです。

と簡単に言うものの、筒をきれいに作るのは意外と難しいです。
薄めの板で作ると楽に曲がりますが、凹んだりしやすい。
厚めの板で作ると曲げるのが大変で、ロウ付けが難しい。
薄めの板の方が簡単なので、厚0.8㎜くらいが推奨です。
幅5㎜で難しかったら、3㎜くらいで挑戦してみましょう。
板の長さも1㎝で丸めるのが難しかったら、1.5㎝や2㎝にしてみましょう。

筒の真ん中をカットするとスッキリしたデザインになるかもしれません。
他にもつける位置を変えたり、筒をちょっと曲げてみたりと、色々応用できます。

なお、丸線の輪っかではなく筒にした理由は
ペンダントトップが横を向いたりひっくり返ったりしにくいためです。
筒の形をだ円にするとより安定します。
下の角もカットすればタイプ2のバチカンに近い感じになります。

ひっくり返ったりしても良いなら、筒を丸線で作った輪っかにしてもOKです。
タイプ1の筒と同様、バチカンを使うとペンダントトップがひっくり返ったりしにくくなります。
ジュエリーなどでも一般的なタイプですね。

丸線を石枠にロウ付けして、バチカンとつなぐ形になります。
丸線の開いた部分はヤットコなどで閉じておくか、バチカンを通したのちにロウ付けして閉じるか
どちらでもアリです。
バチカンを作っていきましょう。
作り方は2通り紹介します。
板の厚はこちらも0.8mmくらいがオススメです。
まず一通り目は前後があるタイプです。

10mmと7mmと5mmは四角形の辺ではなく対角線での長さなので注意です。
長い方が後ろ、短い方が前側になります。

主に長い方を曲げて先端の内側を削りロウ付けします。
短い方は少しだけ曲げたり先端の内側を削ったりします。
削りすぎると寸法が合わなくなったりしますので気を付けましょう。
ロウ付け後、先端は角張っているので、そこもヤスリで整えてあげましょう。
バチカン2通り目は前後がないタイプ。
1通り目より簡単な方法を選びました。

こちらも長さは対角線なのでご注意を。
先端の尖ったところをヤットコなどでギュッと閉じてロウ付けします。
ロウ付け後、先端を切って整えます。
バチカンの寸法は私の手元にあった型から大まかに割り出したものです。
バチカンとしては小さめのものができると思います。
大きいバチカンを作りたいときは板厚を厚くし、寸法を大きくしてください。
初めは形がイビツになるかもしれません。
そのため、初めから銀板で切り出すよりは銅や真鍮でやってみた方が確実でしょう。
そして、出来の良いものを型にして、
銀板に型を押し付け周囲をケガキして形を写すという方法がオススメです。
輪っかを二つくっつけて丸環でチェーンとつなげます。
輪っかは裏面か横にくっつけましょう。

他もそうですが、ロウ付け時は火の当て方に注意しましょう。
石枠に火を当てすぎると、石枠のロウが溶けだしてしまいます。
かといって石枠に火を当てなさ過ぎても、ロウが溶けなかったり変な溶け方をしてくっつかなかったりします。
失敗しても良い経験となるので、めげずに挑戦していきましょう。
タイプ3でも2通り目の作り方を紹介します。
穴を開けるのにリューターとドリル刃が必要ですが、輪のロウ付けが要らない分難易度は下がるかもしれません。

この方法のデメリットは応用が利きにくいことです。
石枠の底面を加工する形になるので、輪っかの位置が限られてきます。
注意すべきは穴を開けるときです。
経験が少ないと正確な位置に穴を開けるのは意外と難しいものです。
ポンチなどで印をつけてから穴を開けると正確性が増します。
前回も今回も作業内容はロウ付けが主となっています。
ロウ付けする面をぴったり合わせることが大切なので、
ヤスリ掛けを怠らないようにしましょう。
リングもそうですが、ペンダントも工夫次第で色々なデザインで作ることができます。
どこをどのようにロウ付けするか?など考えながら頭の中でパーツを組み合わせたりするのは
なかなか楽しいものです。
次回は酸洗いと研磨、次々回でいよいよ宝石を留めていきます。
それでは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
前回は覆輪留めのリングを作っていきました。
今回はペンダントの形を作っていきます。
ペンダントは号数の調整がない分、リングよりちょっと楽かなと思われます。
タイプ1:筒をつける
長さ5mmほどの筒を石枠の裏か上部にロウ付けして完了。
筒をつけるだけです。

と簡単に言うものの、筒をきれいに作るのは意外と難しいです。
薄めの板で作ると楽に曲がりますが、凹んだりしやすい。
厚めの板で作ると曲げるのが大変で、ロウ付けが難しい。
薄めの板の方が簡単なので、厚0.8㎜くらいが推奨です。
幅5㎜で難しかったら、3㎜くらいで挑戦してみましょう。
板の長さも1㎝で丸めるのが難しかったら、1.5㎝や2㎝にしてみましょう。

筒の真ん中をカットするとスッキリしたデザインになるかもしれません。
他にもつける位置を変えたり、筒をちょっと曲げてみたりと、色々応用できます。

なお、丸線の輪っかではなく筒にした理由は
ペンダントトップが横を向いたりひっくり返ったりしにくいためです。
筒の形をだ円にするとより安定します。
下の角もカットすればタイプ2のバチカンに近い感じになります。

ひっくり返ったりしても良いなら、筒を丸線で作った輪っかにしてもOKです。
タイプ2:バチカンを使おう
タイプ1の筒と同様、バチカンを使うとペンダントトップがひっくり返ったりしにくくなります。
ジュエリーなどでも一般的なタイプですね。

丸線を石枠にロウ付けして、バチカンとつなぐ形になります。
丸線の開いた部分はヤットコなどで閉じておくか、バチカンを通したのちにロウ付けして閉じるか
どちらでもアリです。
バチカンを作っていきましょう。
作り方は2通り紹介します。
板の厚はこちらも0.8mmくらいがオススメです。
まず一通り目は前後があるタイプです。

10mmと7mmと5mmは四角形の辺ではなく対角線での長さなので注意です。
長い方が後ろ、短い方が前側になります。

主に長い方を曲げて先端の内側を削りロウ付けします。
短い方は少しだけ曲げたり先端の内側を削ったりします。
削りすぎると寸法が合わなくなったりしますので気を付けましょう。
ロウ付け後、先端は角張っているので、そこもヤスリで整えてあげましょう。
バチカン2通り目は前後がないタイプ。
1通り目より簡単な方法を選びました。

こちらも長さは対角線なのでご注意を。
先端の尖ったところをヤットコなどでギュッと閉じてロウ付けします。
ロウ付け後、先端を切って整えます。
バチカンの寸法は私の手元にあった型から大まかに割り出したものです。
バチカンとしては小さめのものができると思います。
大きいバチカンを作りたいときは板厚を厚くし、寸法を大きくしてください。
初めは形がイビツになるかもしれません。
そのため、初めから銀板で切り出すよりは銅や真鍮でやってみた方が確実でしょう。
そして、出来の良いものを型にして、
銀板に型を押し付け周囲をケガキして形を写すという方法がオススメです。
タイプ3:2つ輪
輪っかを二つくっつけて丸環でチェーンとつなげます。
輪っかは裏面か横にくっつけましょう。

他もそうですが、ロウ付け時は火の当て方に注意しましょう。
石枠に火を当てすぎると、石枠のロウが溶けだしてしまいます。
かといって石枠に火を当てなさ過ぎても、ロウが溶けなかったり変な溶け方をしてくっつかなかったりします。
失敗しても良い経験となるので、めげずに挑戦していきましょう。
タイプ3でも2通り目の作り方を紹介します。
穴を開けるのにリューターとドリル刃が必要ですが、輪のロウ付けが要らない分難易度は下がるかもしれません。

この方法のデメリットは応用が利きにくいことです。
石枠の底面を加工する形になるので、輪っかの位置が限られてきます。
注意すべきは穴を開けるときです。
経験が少ないと正確な位置に穴を開けるのは意外と難しいものです。
ポンチなどで印をつけてから穴を開けると正確性が増します。
前回も今回も作業内容はロウ付けが主となっています。
ロウ付けする面をぴったり合わせることが大切なので、
ヤスリ掛けを怠らないようにしましょう。
リングもそうですが、ペンダントも工夫次第で色々なデザインで作ることができます。
どこをどのようにロウ付けするか?など考えながら頭の中でパーツを組み合わせたりするのは
なかなか楽しいものです。
次回は酸洗いと研磨、次々回でいよいよ宝石を留めていきます。
それでは。