下準備:覆輪留めに必要な工具や道具、材料
2020
16
こんにちは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回は覆輪留めに必要な工具や道具、材料を紹介していきます。

ここまで「彫金教室」をやってきた方なら、持っているであろう道具も多いです。
進めていって足りなくなったら、その都度買い足すのもアリだと思います。
漏れがある場合は、随時追加していきますのでご容赦ください。
詳しくはこちらの「糸ノコ刃セッティング」の記事まで
糸ノコを使って金属を切るための道具があればOKです。
線や円を切り出すため、「曲線切り」まではできるようになっておきたいところ。
こちらについては「ロウ付けで使うもの」の記事が詳しいです。
銀の5分ロウ(2分ロウでも可)、小型バーナー、バーナー、ホウ砂(フラックス)、ピンセット、ヤスリ
が必須です。
このロウ付け記事の中で「人によって用意するもの。あるいは、便利なもの」
の項目があります。
今回も無くても何とかなりますが、
この項目の「コンパウンド」がぜひ欲しいです。
酸洗いして完成品にしていきましょう。
持っていると便利なのは「カニコンパス」です。
板から線や円を切り出しするときに使います。なおこちらも、無くても何とかなります。
覆輪留めの解説はロウ付けをできる前提で書いていく予定です。
ロウ付けをやったことのない方はぜひ彫金教室の過去記事を読んでみてください。
失敗したときのケーススタディもございます。
技術的には、リングのロウ付けができればOKです。
留めた後に研磨するだけでなく、ならしタガネも磨きます。
そのため、研磨するための道具は必須です。
まずは青棒という研磨剤。赤棒、白棒でもOK。
↓青棒単体で買うと量が多いので、リューターなどとセットになっているものを買うのもアリ。
木の板に擦り付けてから、ならしタガネの研磨に使います。
もちろん、アクセサリーを磨いても良いです。
↓フェルトバフなどのリュータービットに付けて磨くとピカピカになります。

リューターはあると非常に便利です。
耐水ペーパーなどでもできなくはないですが、かなり大変です。
安いものでも良いので、欲しいところですね。
↓安い方のリューターだが、探せばもっと安いのもあるかも。
↓リューターなど一式セット
今回使用するリュータービットは上のバフや
ロビンソンブラシ(あった方が良いが無くてもできます。でも、買うなら2本がオススメ)
ロールサンダー(#800、#400の両方購入がオススメ)
右のロールサンダーは自作です。

ロールサンダーの自作記事はコチラ。
あると良いのは角があるタイプのダイヤモンドビット

とはいえ、リューターなしでもできる方法も書いていくつもりですので、
購入予定のない方もご安心ください。
ならしタガネは表面をツルツルにしたタガネで、覆輪を倒すのに使います。
赤タガネならどれでもならしタガネにできますが、最初は片切1号がオススメです。
他の道具は金属を彫るための道具がそろっていればOKです。
具体的には、タガネを叩くオタフク槌や石枠を固定するための道具ですね。
固定の道具は
こちらの「彫るための固定(簡易版)」と
「彫るための固定(しっかりヤニVer)」をご参考ください。
ペンダントトップを作るつもりなら「簡易版」でも大丈夫ですが、
リングを作るつもりなら「しっかりヤニVer」がオススメです。
あとは、長く続けるつもりなら「しっかりヤニVer」、
ちょっとお試しのつもりなら「簡易版」という選び方も良いでしょう。
もしタガネやオタフク槌を触るのが初めてという方は、
「彫ろうまっすぐに」の記事にてタガネやオタフク槌の使い方に触れているのでぜひ読んでみてください。
ならしタガネをつくるのはそんなに難しくありません。(片切の方が難しい)
今回技術的に初出なのは、ならしタガネを使って覆輪を倒す工程です。
石枠はシルバー950の板が一枚と留めたい宝石があればOKです。
圧延ローラーを買いたくない、置き場がない、という場合は
ちょっと割高ですが既成の銀板を買いましょう。
既成の場合、おすすめ板厚は0.8mmです。
ただ、同じ板でリングも作りたい場合は板厚1mmにしましょう。
厚さの関係から、線も板から切り出す予定です。
銀を溶かしてローラーで延ばせば自分で作ることもできます。
手順としては
銀と銅の計量→チョコ皿に入れてバーナーで溶かす→圧延ローラー
型に流さず線引き盤も使わなくてよいので、銀線を作るよりかずっと簡単です。
自作する場合に必要なモノは
カボションカットのルース(最初は直径4~5mmくらいがオススメ)
純銀笹吹きと純銅
チョコ皿
圧延ローラー
1700℃以上出るバーナー
耐熱レンガ
ホウ砂(フラックス)
板厚を測るためのノギス
「彫金教室」の「第5章 線の作り方」の内容を簡単にした感じです。
板の厚みは非常に重要です。出来上がりなどやロウの量などに影響してきます。
厚くても留められるのですが、
今回はやりやすさも重視して板厚約0.8mmでやっていきます。
しかし、0.8mmなんて普通の定規では測れませんよね。
そこで、ノギスという道具の出番です。
ちゃんと精度が欲しいなら、金属製がオススメ。
今回の板厚だけでしたら、プラスチックなど樹脂製でも一応大丈夫です。
ノギスの読み方も解説していく予定です。
ノギスはホームセンターにも売っています。
なお、プラスチック製のものを前に100均で見たことがありますが、
現在もあるかはわかりません。
デジタルノギスもあるので、
目盛りの読み方がわからなさそうだったらそちらを買うのもアリです。
石枠をつくるのに小さい芯棒があると非常に便利です。
芯金がない場合は、丸いペンチはあった方が良いです。100均で扱っている所も多いです。

細かいものはまた追加していくかもしれません。
過去記事をたくさん紹介したことから、なんとなく察した方もおられるかもしれません。
今回の覆輪留めはこれまでの集大成的なところがあります。
逆に言えば、工程は多いものの、
やったことあるぞと感じられるところも多いハズです。
なので、気負わずに気楽にやっていきましょう。
逆に、全く彫金の経験ない方だと苦戦する可能性が高いです。
そういった場合は、「彫金教室」の過去記事を読んで
必要な知識・技術を集めていってくださると幸いです。
時間はかかるものの、
独学でも何とかなるように書いてきたつもりです。・・・おそらくは、たぶん
彫金は焦らずゆっくりやっていきましょう。
どれだけ失敗しても、技術は着実に積みあがっています。
そして、積みあがった結果、
いつの間にか作りたかったものが作れるようになっているはず。
それでは。
こちらは手彫り工房の彫金教室です。
バックナンバーはコチラから
今回は覆輪留めに必要な工具や道具、材料を紹介していきます。

ここまで「彫金教室」をやってきた方なら、持っているであろう道具も多いです。
進めていって足りなくなったら、その都度買い足すのもアリだと思います。
漏れがある場合は、随時追加していきますのでご容赦ください。
糸ノコセット:糸ノコとすり板
詳しくはこちらの「糸ノコ刃セッティング」の記事まで
糸ノコを使って金属を切るための道具があればOKです。
線や円を切り出すため、「曲線切り」まではできるようになっておきたいところ。
ロウ付けの道具
こちらについては「ロウ付けで使うもの」の記事が詳しいです。
銀の5分ロウ(2分ロウでも可)、小型バーナー、バーナー、ホウ砂(フラックス)、ピンセット、ヤスリ
が必須です。
このロウ付け記事の中で「人によって用意するもの。あるいは、便利なもの」
の項目があります。
今回も無くても何とかなりますが、
この項目の「コンパウンド」がぜひ欲しいです。
酸洗いして完成品にしていきましょう。
持っていると便利なのは「カニコンパス」です。
板から線や円を切り出しするときに使います。なおこちらも、無くても何とかなります。
覆輪留めの解説はロウ付けをできる前提で書いていく予定です。
ロウ付けをやったことのない方はぜひ彫金教室の過去記事を読んでみてください。
失敗したときのケーススタディもございます。
技術的には、リングのロウ付けができればOKです。
研磨のための道具
留めた後に研磨するだけでなく、ならしタガネも磨きます。
そのため、研磨するための道具は必須です。
まずは青棒という研磨剤。赤棒、白棒でもOK。
↓青棒単体で買うと量が多いので、リューターなどとセットになっているものを買うのもアリ。
木の板に擦り付けてから、ならしタガネの研磨に使います。
もちろん、アクセサリーを磨いても良いです。
↓フェルトバフなどのリュータービットに付けて磨くとピカピカになります。

リューターはあると非常に便利です。
耐水ペーパーなどでもできなくはないですが、かなり大変です。
安いものでも良いので、欲しいところですね。
↓安い方のリューターだが、探せばもっと安いのもあるかも。
↓リューターなど一式セット
今回使用するリュータービットは上のバフや
ロビンソンブラシ(あった方が良いが無くてもできます。でも、買うなら2本がオススメ)
ロールサンダー(#800、#400の両方購入がオススメ)
右のロールサンダーは自作です。

ロールサンダーの自作記事はコチラ。
あると良いのは角があるタイプのダイヤモンドビット

とはいえ、リューターなしでもできる方法も書いていくつもりですので、
購入予定のない方もご安心ください。
ならしタガネとオタフク槌と石枠を固定するための道具
ならしタガネは表面をツルツルにしたタガネで、覆輪を倒すのに使います。
赤タガネならどれでもならしタガネにできますが、最初は片切1号がオススメです。
他の道具は金属を彫るための道具がそろっていればOKです。
具体的には、タガネを叩くオタフク槌や石枠を固定するための道具ですね。
固定の道具は
こちらの「彫るための固定(簡易版)」と
「彫るための固定(しっかりヤニVer)」をご参考ください。
ペンダントトップを作るつもりなら「簡易版」でも大丈夫ですが、
リングを作るつもりなら「しっかりヤニVer」がオススメです。
あとは、長く続けるつもりなら「しっかりヤニVer」、
ちょっとお試しのつもりなら「簡易版」という選び方も良いでしょう。
もしタガネやオタフク槌を触るのが初めてという方は、
「彫ろうまっすぐに」の記事にてタガネやオタフク槌の使い方に触れているのでぜひ読んでみてください。
ならしタガネをつくるのはそんなに難しくありません。(片切の方が難しい)
今回技術的に初出なのは、ならしタガネを使って覆輪を倒す工程です。
覆輪留めの材料
石枠はシルバー950の板が一枚と留めたい宝石があればOKです。
圧延ローラーを買いたくない、置き場がない、という場合は
ちょっと割高ですが既成の銀板を買いましょう。
既成の場合、おすすめ板厚は0.8mmです。
ただ、同じ板でリングも作りたい場合は板厚1mmにしましょう。
厚さの関係から、線も板から切り出す予定です。
銀を溶かしてローラーで延ばせば自分で作ることもできます。
手順としては
銀と銅の計量→チョコ皿に入れてバーナーで溶かす→圧延ローラー
型に流さず線引き盤も使わなくてよいので、銀線を作るよりかずっと簡単です。
自作する場合に必要なモノは
カボションカットのルース(最初は直径4~5mmくらいがオススメ)
純銀笹吹きと純銅
チョコ皿
圧延ローラー
1700℃以上出るバーナー
耐熱レンガ
ホウ砂(フラックス)
板厚を測るためのノギス
「彫金教室」の「第5章 線の作り方」の内容を簡単にした感じです。
板の厚みは非常に重要です。出来上がりなどやロウの量などに影響してきます。
厚くても留められるのですが、
今回はやりやすさも重視して板厚約0.8mmでやっていきます。
しかし、0.8mmなんて普通の定規では測れませんよね。
そこで、ノギスという道具の出番です。
ちゃんと精度が欲しいなら、金属製がオススメ。
今回の板厚だけでしたら、プラスチックなど樹脂製でも一応大丈夫です。
ノギスの読み方も解説していく予定です。
ノギスはホームセンターにも売っています。
なお、プラスチック製のものを前に100均で見たことがありますが、
現在もあるかはわかりません。
デジタルノギスもあるので、
目盛りの読み方がわからなさそうだったらそちらを買うのもアリです。
その他の道具
石枠をつくるのに小さい芯棒があると非常に便利です。
芯金がない場合は、丸いペンチはあった方が良いです。100均で扱っている所も多いです。

細かいものはまた追加していくかもしれません。
これまでの集大成的な
過去記事をたくさん紹介したことから、なんとなく察した方もおられるかもしれません。
今回の覆輪留めはこれまでの集大成的なところがあります。
逆に言えば、工程は多いものの、
やったことあるぞと感じられるところも多いハズです。
なので、気負わずに気楽にやっていきましょう。
逆に、全く彫金の経験ない方だと苦戦する可能性が高いです。
そういった場合は、「彫金教室」の過去記事を読んで
必要な知識・技術を集めていってくださると幸いです。
時間はかかるものの、
独学でも何とかなるように書いてきたつもりです。・・・おそらくは、たぶん
彫金は焦らずゆっくりやっていきましょう。
どれだけ失敗しても、技術は着実に積みあがっています。
そして、積みあがった結果、
いつの間にか作りたかったものが作れるようになっているはず。
それでは。