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手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

製作風景

2015
23

製作風景(リング)



リング製作の様子をご紹介いたします。
りゅうりシルバーアクセサリーでは、素材の銀線から手間暇かけて作っております。


95%の銀と5%銅をバーナーで溶かしてシルバー950のインゴットを作ります。
シルバー950とは1000分の950が銀ということです。
↓これを溶かします
彫金製作1



かたまり状のインゴットができあがったら,ハンマーやローラーで細い棒状にしていきます。
棒状の銀を線引盤という道具に通してさらに細くしていきます。
10回以上通して,きれいな銀線をつくっていきます。
↓これは丸線と丸線用の線引盤です。
彫金製作2



銀線にsilver950の刻印を打ったら,サイズに合わせて切ります。
たった1mmの誤差でも号数が変わってしまいます。
↓切った後は,芯棒とカナヅチで叩いてリングの形にします。
彫金製作3
叩くときは,リングを傷つけないように木づちか樹脂製のハンマーを使います。



銀線をつくったら,ロウ付けです。
銀ロウを熱して溶かすことで,銀をくっつけることができます。
↓銀線の断面や銀ロウの量など,微調整によってきれいに銀ロウを溶かすことができます。
彫金製作4


黒くなったリングを研磨していきます。
5回ほど研磨することで,やっとピカピカのリングになります。
↓リューターという道具で磨いています。右上の茶色の棒がリューターの先端です。
彫金製作5


タガネや小さなハンマーを使って,銀に模様を彫ります。
慎重に,それでいて流れやリズムを意識して彫ります。
 ちょっとズレても美しくない。幅2mmなら0.1mm単位の精度が要求されることも。
彫金製作6


菊泡リング3

最後に,瑕疵(かし)がないか点検して完成です。
瑕疵とは刻印の打ち忘れや傷などのことです。あったら最初からやり直しです。
チェックはとにかく念入りに・・・。

完成品はりゅうりシルバーアクセサリーで販売しております。