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手彫り工房ブログ

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冬はフラックス濃度が低下する?!ロウ付け失敗の意外な原因。

2018
18
こんにちは。

先日、いきなりロウ付けで連続失敗しまして・・・。
なんでだろう?と色々試した結果、どうやらフラックスが原因っぽいなとなりました。
ホウ砂の針状結晶(彫金フラックス) (8)

フラックスの粘りがない。


火の加減で結果があまり変わらないなど、ほぼ間違いなくフラックスが原因。
かといって、フラックスを新しくしたわけでもないしなぁ、と首をひねっていました。

そこでフラックスで指をぬらしてみると、粘りが感じられません。
「粘り」は海水や飽和食塩水の手触りを思い出してもらえるとお分かりいただけるでしょう。
ただの水と違って、ネバっとした感じしますよね。
フラックスはホウ砂の飽和水溶液なので、わずかにそのような粘りがあるのです。

粘りがない、ということはフラックスの濃度が下がっているということ。
しかし、水は足していない。
なぜだ?と思ったとき、この部屋の温度の低さが思い当たりました。

冬はフラックス濃度が低下する?!


モノによって多少差はありますが、
温度が下がれば飽和濃度も下がるし、温度が上がれば飽和濃度も上がります。
そうです。中学生で勉強したヤツですね。

単純に、部屋の温度が下がっていたためフラックスの濃度が低下していたのですね。
これは盲点でした。

寒い日にロウ付けを失敗するようになったら、フラックスを温めると解決するかもしれません。

それでは。