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手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

ロウ付けで使うもの 彫金アクセサリー教室。

2017
30
こんにちは。

こちらは彫金アクセサリー教室です。

今回はロウ付けで使う道具を紹介します。
銅、真鍮、銀で用意するものがちょっと異なる場合もあるので、注意してください。
ちなみに、私は彫金のロウ付けでは真鍮から挑戦するのをオススメします。

ちょっと長くなりますが、根気よく付き合ってやってください。
ロウ付け (3)

ちょっとその前に、難度について。


と、さっそく道具についてやっていきたいのですが、その前に書いておきたいことがあります。

それは、ロウ付けの難度について。

銅、真鍮、銀の中で、ロウ付けが最も簡単なのは銀です。
それでは、銀から練習を始めるのか?と聞かれると、それはイマイチではないかと。

なぜなら、銀は素材が銅、真鍮よりも高くつきます。
特に、銀線や銀板をつくる道具が無いとちょっと練習しただけで数千円とんでいきます。
市販の銀線や銀板は高いのです。
もし手を出すなら、先に銀線や板を作れるようになってからの方がお得です。

初めての方は何度も失敗するので、正直もったいない。
ぶっちゃけ、そのお金は道具をそろえるのに使った方が良いです。
いや、「吾輩はリッチである。金に糸目はつけない」という方は良いのですが・・・。

というわけで、初めに練習で取り組むのは銅か真鍮が良いです。
そして、市販の銅ロウが使いづらい関係上、真鍮の方がオススメです。
具体的にどうオススメかは実際にロウ付けの技術を載せる時お伝えします。

ロウ付けで必ず用意するもの。


これは必須だよね、というものです。
もし抜けがあったら、後で追加するかもしれません。ご承知おきを。

バーナー
小型のバーナー
ヤットコ(orペンチ)
ロウ(銀なら銀ロウの5分、銅か真鍮なら銀ロウの9分)
ホウ砂(フラックス用)
竹串
ピンセット
耐火レンガ
ヤスリ
糸鋸(使い方は「こちらからどうぞ」)
ロウ切り用金バサミ
各種素材(銅、真鍮、銀など使いたいもの)
ケガキと定規
表面が焦げても構わない机(できれば引き出し付き)
フタつきのガラス製容器2つほど


詳細説明

バーナーはホームセンターに売っている2000円前後のものでOKです。
私は新富士バーナーとSK11というバーナーを使っています。1500度近くでるやつです。
新富士バーナーは結構メジャーなので、ネットでもすぐに見つかります。
ちなみに、バーナーはトーチともいいますので、検索するときに参考にしてください。

小型バーナーはプリンスガスバーナー系統ならほぼ間違いないです。
1300℃くらい出る小型バーナーなら、おそらく使えます。4000~6000円くらいです。
ネットオークションなどで安く手に入ることもあるので、粘るのもアリです。
ロウ付けで使うメインの道具ですが、無理やり普通のバーナーを使うこともできなくはありません。


ヤットコ(orペンチ)は挟むところにギザギザの滑り止めが付いていないものにしましょう。
ギザギザが付いているものもヤスリで加工すれば線用などで使えるようにはなりますが、ひとまずは不要です。
一つでもよいですが、2つあると何かと便利です。
そして、2つ目なら丸ヤットコもオススメ。
こだわりがなければ、100均のものでも十分使えます。
↓普通のペンチ
ペンチ
↓丸ヤットコ(ペンチ)
丸ヤットコ


ロウは銅か真鍮なら9分の銀ロウ、銀なら5分の銀ロウを使います。
銅で銅ロウはがんばれば使えなくはないですが・・・市販は棒状のものしかないからなぁ・・・。
彫金専門店の板状になっている銀ロウにしましょう。
ネットの彫金専門店だと、野沢製作所シーフォースコモキンなどがありますね。ネットオークションでもよく出品されています。

ホウ砂は水に溶かしてフラックスにします。
スライム作りで有名ですね。薬局でも購入可能です。
湿気のあるところに長期間放置すると固まることがあるので注意。


机で引き出し付き推奨なのは、イトノコで切ったりヤスリで削ったときに出る金属粉を受けるためです。
引き出しが無くてもタライや大きめの鍋なんかで代用は可能。
すり板はあると便利なので、自作したいところ。

耐火レンガはホームセンターで200円くらいで売っています。

ヤスリは、大きめで目が粗く大きく削れるものと、
目が細かくちょっとずつ削れるものの2種類用意しておくと良いです。
間に合わせなら、100均の金属用ヤスリでOK。

↓ロウ切り用の金バサミは柄が長くて刃が小さい。テコの原理で硬いものを切れるようにしているわけですね。

一応、鉄のハサミならモノによってはロウを切れなくもないです。

ケガキとは、金属に線を引くためのものです。
私は、赤タガネの先をとがらせたものを使用しています。
ケガキ赤タガネメン一号
先がとがった金属の棒なら代用可能です。使いにくいけど、鉄くぎでも一応なんとかなります。

人によって用意するもの。あるいは、便利なもの



既成のフラックス(銅用)
銅ロウ
耐熱ピンセット
指輪用のサイズ棒
樹脂製ハンマー
コンパウンド
#400、#800、#1000、#1500の紙ヤスリ
(↑あるいはリューターとリュータービット各種)
銅、真鍮用の防錆剤
カニコンパス
小さい穴がたくさん開いているセラミックボード

詳細説明

既成のフラックス(銅用)や銅ロウは、どうしても使ってみたい方用です。
棒ロウは使いにくいですが、経験としてやってみるのも大いにアリです。

耐熱ピンセットは1つもっていると非常に便利。
というのも、普通のピンセットは使っているうちに熱で曲がったりします。
耐熱ピンセットではそういったことはなく、しっかりと持てます。
一々直すのが面倒になったら、購入を検討しましょう。

指輪のサイズ棒と樹脂製ハンマーがあれば、この章が終わるころにはリングが作れるようになります。
どうせやるなら完成品を作りたい、という方はぜひ。
もちろん、ひとまずロウ付けができるようになってからそろえても良いですね。
樹脂製ハンマーは叩く部分が樹脂(プラスチックやゴム)であればOK。ちなみに、木製もアリです。
指輪の号数が分からない方は、リングゲージを買うとさらに便利。


コンパウンドは酸洗いに使います。
ロウ付けした後、黒く酸化した部分を除去するためのものですね。
こちらも、完成品を作りたい方用です。
あまり量を使わないので、一つ買って複数人で分けるのもアリ。
ただし、その時はフタを含めて金属を使用していない容器に保存しましょう。


紙ヤスリは研磨用です。これで指輪をピッカピカにします。
水をつけて使用するので「耐水ペーパー」という名前で売られていることが多いです。
#○○の数字はヤスリの目の粗さを示しています。
数字が小さいほど粗く、大きいほど細かいです。
ホームセンターやネットなど、いろいろなところで売られています。
完全にピッカピカにしたい方は#2000まで用意しても良いですし、
逆にこれはこれで味があるから#800でとめるという判断もアリですね。

リューターというのは、研磨したり削ったりと色々できる回転工具です。
数千円~十万円くらいと値段もピンキリですが、研磨だけに絞るなら安めのモノでもなんとかなるでしょう。
本格的に彫金をやりたい方や、耐水ペーパーの研磨に疲れた方は購入を検討してみてください。

銅、真鍮の防錆剤も完成品を作りたい人向けです。
せっかくピッカピカにしても、10円玉や5円玉がそうであるように、時間と共に酸化して色が変わってしまいます。
ピッカピカの状態で防錆剤を使えば、それをかなり防いでくれます。


カニコンパスは、線を引くときに使います。決まった間隔で直線を引くときに便利です。
もちろん、「コンパス」らしく円もかけます。
彫金用はこういう形しています。時計用などもあるようなので、注意です。
彫金専門店なら確実のはず。ネットオークションでもよくでています。
カニコンパス

穴のたくさん開いているセラミックボード・・・正式な名前はよくわかりません。
耐熱レンガよりも熱を取られにくく、傷もつきにくいです。
もし、これから本格的にやっていくつもりなら、かなりオススメです。
まだずっと続けるかわからないや、という方はひとまずは不要ですね。



たくさん書きましたが、これまでやってきた方ならある程度すでにそろっているハズ。
わかりやすくするためamazonのリンク張っていますが、一気にそろえるなら彫金専門店の方が楽かもしれません。
野沢シーフォースコモキン
ヤフオクなんかも掘り出し物がありますね。
彫金をやめた方や引退された方がセットで出品していると、一気にそろうこともあります。

道具をそろえるのもちょっと大変ですが、私はけっこう楽しくなるタイプだったりします。
こう、これから新しいことを始めるゾ、という感じでウキウキするというか・・・。
・・・わかっていただけますかね?

道具の抜けがあったら、ぜひ教えてください。
それでは。