半円の彫りが難しいよ!そんな方のためにケーススタディ 彫金アクセサリー教室
2017
16
こんにちは。
こちらは彫金アクセサリー教室です。
前回、円とだ円の彫りをやってみました。
幅の調節が肝で、最初からガッと広めに彫るのがコツ・・・と一応書きました。
そんな一言じゃ難しいよ!という方のために、今回はケーススタディです。
前回も書いた通り、半円は一番最初の彫り始めが難しいです。
特に多いであろう失敗は、彫り始めがとがってしまうパターン。
ガっと彫るだけじゃわからん!という方のために、ここではもうちょっと細かめに解説します。
最初がとがる問題、実はタガネをスタンバイした瞬間から半ば失敗が決まっています。
幅を広くするためにはタガネと金属板との角度が大切でしたよね。
最初から幅を広くしていきたいなら、この角度が大きいとOUTなのです。
彫る前にスタンバイしたときの刃と金属板との角度が大きかったらどうしても彫り始めの幅は狭くなります。
急いで幅を広くしたとしても最初の部分はもう彫ってしまっているので、最初がとがってしまって円にならないのです。
これを解決するためには、タガネの刃と金属板との角度をあらかじめ小さくしておくこと。
ただし、あまりにも角度が小さすぎると幅広くなりすぎてしまってきれいな円になりません。
↓角度小さめの例。実際はもっと角度小さいかも。

そのため、彫り始めがうまく行かない方は
スタンバイしたときの角度を色々調節しながら感覚をつかんでいくのが良いです。
彫りはタガネを板の上に置いた瞬間からすでに始まっています。
あらかじめ小さくするだけ、と書くと簡単そうに聞こえるのですが、結局細かな調節が必要なのです。
円を彫ってみたけど、なんか解像度の粗い写真みたくガタガタになっちゃうというパターン。
↓実は前回の記事で使ったこの写真、右側がちょっとガタついています。

円がガタガタになってしまう原因は大体3通りです。
1.タガネが切れなくなっている。
タガネの切れ味がよくないと思ったようにタガネが進まずにガタガタになりやすいです。
この場合は、タガネを研ぐか場合によっては新しく作ると解決します。
2.強く叩きすぎている。
彫金始めたばかりだとありがちなのですが、
タガネをハンマーで強くたたきすぎているパターンです。
タガネを支えるほうの手に力が入りすぎるとハンマーの打撃力がうまく伝わらず、
結果として強く叩きすぎてしまいます。
強く叩くと一打撃で進む長さが大きくなり、ガタガタになります。
軽い打撃を回数多く、が基本です。
3.固定がしっかりできていない。
金属板の固定がしっかりできていないと、上手く力が伝わらずにガタガタになりやすいです。
しっかり松ヤニを溶かしてくっつけましょう。
さらに、金属板の端に松ヤニを寄せてみましょう。(板の上にヤニが乗っかってもOK)
↓板の上に松ヤニがちょっと乗っかってますよね

私はオタフク槌で松ヤニを寄せています。
素手はヤケドするので絶対にやめましょう。
ちなみに固定がしっかりできていないと、彫っているときに軽い音がします。
また、叩いた時の感触も違います。
比べれば明確に違うので、そのうちすぐにわかるようになりますよ。
あとの幅の調節が上手くできないなどは、回数重ねればできるようになります。
すでに彫った場所は見えないので、
そこの幅や長さをしっかり把握できているかどうかが大切ですね。
私のざっと思いつくケーススタディは以上です。
彫りはどうしても感覚的なところも多いので、
分かってもらえたかはちょっと不安ではありますが・・・。
彫金教室では様々な技術を紹介しております。
よろしければのぞいて行ってください。
それでは。
こちらは彫金アクセサリー教室です。
前回、円とだ円の彫りをやってみました。
幅の調節が肝で、最初からガッと広めに彫るのがコツ・・・と一応書きました。
そんな一言じゃ難しいよ!という方のために、今回はケーススタディです。
最初がとがる
前回も書いた通り、半円は一番最初の彫り始めが難しいです。
特に多いであろう失敗は、彫り始めがとがってしまうパターン。
ガっと彫るだけじゃわからん!という方のために、ここではもうちょっと細かめに解説します。
最初がとがる問題、実はタガネをスタンバイした瞬間から半ば失敗が決まっています。
幅を広くするためにはタガネと金属板との角度が大切でしたよね。
最初から幅を広くしていきたいなら、この角度が大きいとOUTなのです。
彫る前にスタンバイしたときの刃と金属板との角度が大きかったらどうしても彫り始めの幅は狭くなります。
急いで幅を広くしたとしても最初の部分はもう彫ってしまっているので、最初がとがってしまって円にならないのです。
これを解決するためには、タガネの刃と金属板との角度をあらかじめ小さくしておくこと。
ただし、あまりにも角度が小さすぎると幅広くなりすぎてしまってきれいな円になりません。
↓角度小さめの例。実際はもっと角度小さいかも。

そのため、彫り始めがうまく行かない方は
スタンバイしたときの角度を色々調節しながら感覚をつかんでいくのが良いです。
彫りはタガネを板の上に置いた瞬間からすでに始まっています。
あらかじめ小さくするだけ、と書くと簡単そうに聞こえるのですが、結局細かな調節が必要なのです。
円がガタガタになる。
円を彫ってみたけど、なんか解像度の粗い写真みたくガタガタになっちゃうというパターン。
↓実は前回の記事で使ったこの写真、右側がちょっとガタついています。

円がガタガタになってしまう原因は大体3通りです。
1.タガネが切れなくなっている。
タガネの切れ味がよくないと思ったようにタガネが進まずにガタガタになりやすいです。
この場合は、タガネを研ぐか場合によっては新しく作ると解決します。
2.強く叩きすぎている。
彫金始めたばかりだとありがちなのですが、
タガネをハンマーで強くたたきすぎているパターンです。
タガネを支えるほうの手に力が入りすぎるとハンマーの打撃力がうまく伝わらず、
結果として強く叩きすぎてしまいます。
強く叩くと一打撃で進む長さが大きくなり、ガタガタになります。
軽い打撃を回数多く、が基本です。
3.固定がしっかりできていない。
金属板の固定がしっかりできていないと、上手く力が伝わらずにガタガタになりやすいです。
しっかり松ヤニを溶かしてくっつけましょう。
さらに、金属板の端に松ヤニを寄せてみましょう。(板の上にヤニが乗っかってもOK)
↓板の上に松ヤニがちょっと乗っかってますよね

私はオタフク槌で松ヤニを寄せています。
素手はヤケドするので絶対にやめましょう。
ちなみに固定がしっかりできていないと、彫っているときに軽い音がします。
また、叩いた時の感触も違います。
比べれば明確に違うので、そのうちすぐにわかるようになりますよ。
あとの幅の調節が上手くできないなどは、回数重ねればできるようになります。
すでに彫った場所は見えないので、
そこの幅や長さをしっかり把握できているかどうかが大切ですね。
私のざっと思いつくケーススタディは以上です。
彫りはどうしても感覚的なところも多いので、
分かってもらえたかはちょっと不安ではありますが・・・。
彫金教室では様々な技術を紹介しております。
よろしければのぞいて行ってください。
それでは。