Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

せっかくだから,本に載っていないことを書きたい。~タガネの作り方Part2~

2015
02
こんにちは。

せっかくだから,本に載っていないことを書きたい。の,タガネの作り方第2弾です。

前回,角度については本に書かれている,ということを書きました。
さらに,はじめての時は,角度を小さめにして浅く彫ってみよう,ということも書きました。

今回は,タガネの厚さについてです。
この厚さ,タガネを作る上で重要なのですが,意外と載っていない!!


↓さぁ,厚さについて語ろう!
厚い!ホットケーキ


タガネの刃をつける前の状態(つまりはほとんど鉄の棒なのですが)を株といいます。

タガネの株は,先が薄く(メンの場合は細く),持つ方に行くほど厚くなっていきます。

角度の小さいタガネを作るなら,先の薄い所を削った方がやりやすいです。
しかし,鈍角のタガネは,そうもいきません。

試しに一度,鈍角のタガネを先の薄い部分を使って作ってみてください。

すると,

刃幅が・・・・刃幅がぁぁああああ!!!!!!
刃幅の小ささに叫ぶペンギン

ということになります。


十分な刃の幅を確保できずに,とても彫りにくいタガネになってしまいます。


ということで,鈍角のタガネを作る時は,
まず,先の薄い部分を切り落とし,厚いタガネを作りましょう。
なましてからなら金属用の糸鋸で十分切れます。(超硬タガネ以外)
厚くすることで,さらに深い部分が彫りやすくなります。

お困りの際は,試してみてください。