「ねじの回転」 晴耕雨読ということで、オススメ本を一冊紹介
2017
06
こんにちは。
梅雨の季節がやってきました。
晴耕雨読・・・読書の季節ですね。
ということで、今回はオススメ本を紹介していきます。
何冊も紹介されても目移りしてしまうと思うので、
オススメ本を一冊だけチョイスしてしっかり語っていく方針でいきます。
今回オススメするのは、「ねじの回転」です。
ヘンリー・ジェイムズの方じゃなくて恩田陸のほうです。
この前、直木賞を取った方ですね。
この本を紹介する理由は、おもしろいのはもちろんのこと、
題名で避けられる方が多いのではないかという推測からです。
だって「ねじの回転」ですからね、パっと見物理学っぽいじゃないですか。
回転、モーメント・・・うっ頭が!
題材は2・26事件です。
・・・とここまで聞くと歴史ものですが、実はそれだけじゃない。
むしろ、主軸はSFです。
ざっと話の筋を紹介しますと・・・
近未来、時間遡行技術(タイムマシン)が開発された。
そこで、人類はタイムマシンを使ってジャンジャン都合の悪い歴史を変えていく。(テロなど)
しかし、ジャンジャン歴史改変したせいで、奇病が蔓延してしまう。
(いわゆるタイムパラドクス的なもの)
このままだと人類が病気でやられてしまうので、改変した歴史を元に戻すことにする。
つまり、変わってしまった歴史をちゃんとした元の歴史に確定させるため
タイムマシンを使うという2重構造の物語になっているわけです。
歴史ものとSF、一冊で2度おいしい作品です。
私は歴史に弱いので、ほとんどこの事件についての知識なしで「ねじの回転」を読みました。
もちろん、おもしろかったです。
そして、読んだ後に2・26事件について調べて「あ~そこはそういうことだったのね」と納得できて2度楽しかったです。
むしろ2・26事件について深い知識や思い入れがあると、純粋に楽しめなくなる可能性があります。
歴史はあんまり・・・な人が大いに楽しめる歴史(&SF)小説です。
複数の人物の視点から物語が展開されていきます。
そのためか、(読者の中で)主人公が葛藤していた印象が薄れ、
ラストシーンがしっくりこないという方も多いようです。
さらに、中盤にはミステリー要素なんかも差し込まれているので、頭の中が忙しい(笑)
ラストシーンに疑問を持った方は、ぜひもう一回読み返してみましょう。
主人公視点をもう一回洗いなおしてみると、印象が変わるかもしれません。
難しい設定にもかかわらず、
読んですぐに引き込まれる構成や書き方の上手さだけでも一読の価値ありです。
これからの梅雨の季節、普段あまり読まない方も「雨読」していみてはいかがでしょうか?
それでは。
梅雨の季節がやってきました。
晴耕雨読・・・読書の季節ですね。
ということで、今回はオススメ本を紹介していきます。
オススメ本一冊
何冊も紹介されても目移りしてしまうと思うので、
オススメ本を一冊だけチョイスしてしっかり語っていく方針でいきます。
今回オススメするのは、「ねじの回転」です。
ヘンリー・ジェイムズの方じゃなくて恩田陸のほうです。
この前、直木賞を取った方ですね。
この本を紹介する理由は、おもしろいのはもちろんのこと、
題名で避けられる方が多いのではないかという推測からです。
だって「ねじの回転」ですからね、パっと見物理学っぽいじゃないですか。
回転、モーメント・・・うっ頭が!
歴史とSFを同時に楽しめる。
題材は2・26事件です。
・・・とここまで聞くと歴史ものですが、実はそれだけじゃない。
むしろ、主軸はSFです。
ざっと話の筋を紹介しますと・・・
近未来、時間遡行技術(タイムマシン)が開発された。
そこで、人類はタイムマシンを使ってジャンジャン都合の悪い歴史を変えていく。(テロなど)
しかし、ジャンジャン歴史改変したせいで、奇病が蔓延してしまう。
(いわゆるタイムパラドクス的なもの)
このままだと人類が病気でやられてしまうので、改変した歴史を元に戻すことにする。
つまり、変わってしまった歴史をちゃんとした元の歴史に確定させるため
タイムマシンを使うという2重構造の物語になっているわけです。
歴史ものとSF、一冊で2度おいしい作品です。
2・26事件をよく知らない方こそ
私は歴史に弱いので、ほとんどこの事件についての知識なしで「ねじの回転」を読みました。
もちろん、おもしろかったです。
そして、読んだ後に2・26事件について調べて「あ~そこはそういうことだったのね」と納得できて2度楽しかったです。
むしろ2・26事件について深い知識や思い入れがあると、純粋に楽しめなくなる可能性があります。
歴史はあんまり・・・な人が大いに楽しめる歴史(&SF)小説です。
ラストシーンに疑問を持った場合は、もう一度読んでみよう
複数の人物の視点から物語が展開されていきます。
そのためか、(読者の中で)主人公が葛藤していた印象が薄れ、
ラストシーンがしっくりこないという方も多いようです。
さらに、中盤にはミステリー要素なんかも差し込まれているので、頭の中が忙しい(笑)
ラストシーンに疑問を持った方は、ぜひもう一回読み返してみましょう。
主人公視点をもう一回洗いなおしてみると、印象が変わるかもしれません。
難しい設定にもかかわらず、
読んですぐに引き込まれる構成や書き方の上手さだけでも一読の価値ありです。
これからの梅雨の季節、普段あまり読まない方も「雨読」していみてはいかがでしょうか?
それでは。