Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

毛彫りタガネ・線彫りタガネの製作風景 彫金アクセサリー教室

2017
28
こんにちは。

こちらは彫金アクセサリー教室です。

前回、線彫りタガネの作り方を紹介しました。
要点は書いたものの、作る順序などはサラっと流したので、
今回は実際に私がどのように作っているかをお見せしていきます。

ただ、前回も書いたように作る順序などは個人の好みが合っても良いので、参考程度にしてみてください。

線彫りタガネの製作風景


まずはタガネ株を用意して
線彫りタガネ製作風景 (7)

先端をざっと鋭角にします。
線彫りタガネ製作風景 (8)
線彫りタガネ製作風景 (9)
角度はこの後でも多少調整はできますが、
左右の対称はすでにここから気を付けてください。

次に下2面を削っていきます。
グラインダーで何度か、刃先→手元の方向で大きく削ってから、
手元→刃先で微調整しています。
グラインダーは速く楽にできますが、ヤスリだと確実に成形できます。
私は青タガネなのでグラインダーを使っています。
線彫りタガネ製作風景 (12)
くどいですが、左右対称には気を付けてください。

下を削り終えたところ
線彫りタガネ製作風景 (16)

次に上一面です。
片切タガネと同じようにで削ればOKです。
ただ、何度も失敗するとせっかく削った下面とのバランスが崩れるので気を付けてください。
といっても、間違ってもまたやり直すだけですがね。
↓上面を削り終えたところ
線彫りタガネ製作風景 (19)

あとは側面を少し削ったりしてバランスを整えます。
これもお好みでどうぞ。
線彫りタガネ製作風景 (22)

あとは研ぐだけで完成です。
3面あるので、研ぐ回数もちょっと多くなります。
線彫りタガネ製作風景 (23)
完成。
線彫りタガネ製作風景 (25)

直線用と曲線用のタガネ


実は線彫りタガネにも直線用と曲線用があります。

下2面が合わさって山の尾根のようになっている部分が
真っすぐなら直線用で
曲線なら曲線用です。

といっても分かりづらいと思いますので、真横から撮った比較写真をば。
線彫りタガネ製作風景 (28)
これでも・・・分かりづらい・・・かな?

これならどうだ!
線彫りタガネ製作風景 比較
赤の直線を追加して、曲がり具合を分かりやすくしました。
上のタガネが曲線用で、下のタガネが直線用です。

さっそく彫ってみましょう。


一度完成してしまえば、片切タガネより簡単に彫れるハズ。
さっそく彫ってみましょう。
線彫りタガネ製作風景 (2)
彫ったあとはこんな感じ。
線彫りタガネ製作風景 (5)

上手く彫れなかった場合は、刃先が丸まっている可能性が高いです。
扱いづらいなぁと感じたら、左右の対称か角度に問題があると思います。
何度か作るうちに慣れていきますので、片切タガネと同じくめげずに参りましょう。


彫金教室では様々な技術を紹介しております。
よろしければのぞいて行ってください。

それでは。