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手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

銅の共付けに挑戦。

2017
02
こんにちは。

みなさん共付けってご存知でしょうか?
母材同士をロウなど使わずに溶接すること・・・
簡単に言えば、炎をバーッとあてて同じ金属同士をくっつけることですね。

さぁ共付けに挑戦だ。


緋色銅を作る関係で、ロウは使えない。
ならば、やるしかない。共付けを!

ということで挑戦することにした銅の共付け。
実は彫金始めたばっかのころ一回やって挫折した記憶があります。

銅のリングを作るのですが、その前に重要なのがコレ。
銅共付け (7)
ただの薄い銅です。
この薄い銅をロウの代わりにします。
これを使わないと難易度がグッと上がることは以前に検証済みなのです。
ああ、銅や真鍮をたくさん溶かしたなぁ。(遠い目)

予想通りの失敗。


特に新しいことをやるときは、失敗するだろうなと思ってもとにかくやってみます。
理由は、万が一成功するかもしれないのと、思いもしない結果が出ることがあるからです。
失敗も予想通りの失敗と、ウオッと声を上げるような予想外な失敗があるのです。

それで、今回は予想通りの失敗。
銅共付け (8)
ほとんどくっつかなかったですね。
原因は明白で、炎の温度が低すぎたせいです。
ですよね。そうなりますよね。大体予想はできてましたよ。ええ。

炎の温度を上げてみよう。


それではバーナーを変え、炎の温度を上げて再挑戦です。
これでダメならフラックスを変えるか薄い銅をさらに薄くするか・・・
銅共付け (1)
などと考えていたら、イケました。
ちなみに、くっつける所の幅が合っていないのは元々です。

改善点としては、リングの表面がちょっと溶けて火ムラというちょっとボコボコした感じになったことですね。
ただ、これくらいならヤスリで削れます。(写真は削った後)
でも、やっぱりもうちょっと火ムラを抑えたくはありますね。


今回は意外とあっさり成功しました。
もうちょっと試行錯誤することになるかも、なんて思っていましたがラッキーです。

それでは。