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手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

唐草リングvol3製作過程

2016
12
こんにちは。

腹痛&頭痛で遅れていましたが、やっとできたので製作過程を紹介します。
唐草たゆまず34

いや~、本当は一か月前にはできていたはずなんですけどもね。キツかったです体調。
でも、体調不良で失ったものを数えるより、復調しつつあることを喜びたいものです。

線を引いてリングにして。


線から手作りです。
銀を溶かして、延ばして、引いて。
銀インゴットを熱する (1)

銀インゴットをハンマーで叩く (3)
銀インゴットをローラーで圧延 (7)

ちなみに、線引盤っていう道具に線を通してドンドン線を細くする作業を線引(せんびき)といいます。
線引 (8)

線を作ったら・・・
サイズに合わせて切断→刻印→ロウ付けしてリングの○の形に→研磨してツルッツルに→彫る
という工程を経ていきます。
ロウ付け
彫金製作4
軽く研磨した状態
彫金製作5

大きく彫って


唐草リングVol3は、大きく彫るところを増やしました。
唐草のツルは幅いっぱいにグルっと。
唐草たゆまず31

葉っぱも一目でわかるように、いっぱいいっぱいです。
ちなみに葉っぱやツルの大きさや長さは、飽きが来ないようにちょっとずつ変えてあります。
唐草たゆまず32
大胆に彫って、模様をグッとわかりやすくしました。
次はこの大きな葉っぱと蔓(つる)をベースにして、細かな模様を彫っていきます。

0.1mmの世界


彫金をやるようになると、1mmって大きいなと思う。

細かな彫りで、
葉っぱの葉脈や
切れ込みを彫っての伝統的な唐草の模様を入れていきます。
唐草たゆまず33
ちょっとズレただけで模様がぐちゃぐちゃになりますので、集中力が必要です。
彫っていると視野がググっと狭く、頭の中が静かになっていきます。
こういった工程の0.1mmの世界に沈んでいく感覚は、彫る人間の特権ですね。


最後に側面などを整えて完成です。
唐草たゆまず34

この記事を書いているときには、まだ商品用の写真を撮っていません。
早く取らねば。
それでは。