Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

銀線を作るときは、引くヨ引くよどこまでも。

2016
17
こんにちは。

今回は、細い線をつくる様子をご案内していきます。

まずはインゴットから。


まずはこんなインゴットから始まります。
線引 (4)
これをローラーで伸ばして、ハンマーで叩いて線引盤を使えるくらい細くします。
具体的には、フライドポテト(マッシュして成形してあるタイプ)くらいの太さから、ちょっと細めのうどんくらいの太さにします。
わかりにくいですかね?うどん。

これが線引盤です。
線引 (6)
さりげなくフランス製だったりします(笑)

線引盤は大きい穴から小さい穴へ線を通していくことで、だんだん線を細くしていくという道具ですね。
かなりの力で圧縮されるので、ぎっしりと目の詰まった線・・・わかりやすくいえば気泡などが入っていない線が出来上がります。
例えるならば、スポンジケーキとスコーンの違いです。

線引盤で引いて引いて引く


何回も何回も引くとこれくらいの太さになります。
線引 (2)
でも、まだ終わりじゃありません。
今回は1mm線を作りたいので、もう2回くらい引かないとダメですね。

先をヤスリで削って線引盤から頭を出させます。
ちなみに、線が太いうちはローラーやハンマーで細くしています。
線引 (5)

頭が出ました。
線引 (7)

出た頭をエンマでガッシリつかんで、クランプで固定。
線引 (1)
ちなみに、このエンマはいわゆるエンマ大王が使うエンマと同種のものです。
こんなもので舌抜かれたら、痛いだろうなぁ。
線引 (3)


さぁ、引いていきますよ~。
線引 (8)
私の視点はこんな感じです。
線引 (10)
上から
線引 (9)

もちろん手で引っ張っているわけではなく、ウインチという道具を使っています。

ところで、こんなに線ばっかのせてるブログ記事って他にあるんだろうか・・・。

単純作業ですが、実はコツがいるので、上手くいくとなんだかけっこう達成感があります。
それでは。