Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

ハンドメイド界隈で原石アクセサリーが市民権を得ている件について

2016
18
こんにちは。

アクセサリーやジュエリーの宝石といえば、カットしてあるものが一般的です。
今回は、そうではない、原石をそのまま使った原石アクセサリーのお話です。

以前から水晶などではよく見られましたが、ここ最近は特に原石アクセサリーが市民権を得ています。
原石アクセサリーとは、その名のとおりカットしていない原石を使ったアクセサリーのことです。

こんなにある!原石アクセサリー


原石アクセサリー検索結果
ハンドメイド販売のminneの検索画面です。

一ページ当たり42作品表示されます。
それが76ページあるので、おおざっぱな計算で42×76=3192
「原石」で検索したので原石アクセサリー以外も表示されていそうですが、minneだけでも3000件以上の作品が出品されていることが分かります。

原石とはオリジナリティだ


特にminneなどのハンドメイド界隈で市民権を得ている、というところがミソだと私は考えます。

ハンドメイドアクセサリーを作るとき、大半の方は市販の金具や台座を使います。
当然、そういった道具は量産品なので、すでに出品されている他の作品をよく見ておかないと似たようなものがたくさんできてしまう恐れがあります。
あれ?こういうアクセサリーどこかで見たな。というデジャヴです。

もちろん、そういったデジャヴ現象はハンドメイド界隈以外のジュエリー・アクセサリー業界にも言えることです。
似たようなデザインのものがたくさん溢れています。
私も、そういったデザインに関しては耳が痛いですね。
奇抜にすればいいってもんでもないしなぁ・・・。

そういったデジャヴがそこここで起きる中、自然にオリジナリティを出す手段の一つが「原石」です。
カットされていない原石は一個一個表情が異なります。
それは、強烈なオリジナリティと言えるでしょう。
原石アクセサリーが市民権を得た背景には、オリジナリティが必要とされている現状があるのです。

原石アクセサリーと技術


次は、原石アクセサリーで用いられる技術についてご紹介しましょう。

原石アクセサリーと聞いて私が真っ先に思い浮かぶのが、ワイヤーワークです。
つまり、金属線を原石に巻き付けて留める方法です。
原石アクセサリーを作りたい方は、まずワイヤーワークを検討するのが良いでしょう。

次に思い浮かぶのが接着剤。
ただ、台座との隙間が大きくなりがちな原石は、実はそんなに接着剤と相性が良くないです。
接着剤を使うなら、穴をあけて真珠のように芯立てしたところに接着した方が確実です。
あるいは、平らな面があるものを選ぶか、ですね。
水晶や蛍石など、きれいな結晶をつくるものならイケそうです。
あと、接着剤とは違いますが、レジンに入れるというのもアリでしょうね。

爪で留める方法もよく見かけます。
ただ、ゴツゴツしていて爪が引っかかるところはありますが、台座にうまく嵌らないので不安定になりがちです。
製作者はしっかり留まっているかどうか、いつも以上に確認しましょう。
爪を大きくしすぎても不格好になってしまいそうですし、デザイン的な意味で難しいところですね。
原石に合った爪、というのは研究しがいがありそうです。

最後に、私のやりたい彫り留め系統の技術は、残念ながら難易度がグッと上がってしまいます。
ゴツゴツした原石は、不安定なのでとても彫り留めしにくいです。
でも、彫金やっている以上は、この彫り留での原石アクセサリーにぜひとも挑戦したい。

やったるぞ~!


それでは。