Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

ノミを研いでみたら、奥が深かった・・・。

2016
17
こんにちは。

物置の奥底に眠っていたノミらしきものを研いでみました。

前に机を作ったのですが、そのときにできるだけ釘やネジを使わないようにしたいなぁ~と思っておりまして。
釘を使わないとなると、木を組む必要があり、そうなるとノミが欲しいのです。
釘使わない→木材を組む→ノミが欲しい。ということですね。


ノミのような何か


これが研ぐものです。
ノミ研ぎ1

見事に丸まってますね。
ノミ研ぎ2

なんか杭みたいだし、本当にノミなのか疑わしいですが、使えればそれでOKです。

研いでみたが・・・


グラインダーでささっと研ぎました。
ノミ研ぎ3

このあと、油砥石でもちょっとといで、いざ試し彫り。

・・・したのですが、全然ダメでしたね。
木を彫るというよりは、つぶす感じになってしまいました。
これは焼き入れしていないからだけじゃない!角度の問題だ!
ということで、ノミの角度を調べてみました。

やはり鋭角か


ノミの研ぎは、意外と奥が深いらしいです。
以下、鑿鍛冶田齋さんより
『たたくノミは28~30度、突くノミは24~26度』

だそうです。

ヌカッタ。
私のノミ50度越えしてた!(目測)
そりゃ彫れませんよね。
角度

さらに形状を見てみると、裏面が平ぺったいですね。
う~ん。大幅に研ぎなおしだ。

ノミを研いでみたら、奥が深かった。


正直、ちょっとなめてましたね。
木って金属より柔らかいし、まぁ適当にやってもイケるだろうと思ってました。(おい

奥の深さその1:裏スキ
裏面に関しては、裏スキがあるとなおよいようですが、さすがに作れないかな。
ちなみに、裏スキとは、簡単に言うと裏側のへこみです、彫るとき抵抗が少なくなったりします。
なんか、包丁みたいだ。(包丁にも裏スキがある。)

奥の深さその2:研ぐ道具と焼き戻し
あとは、グラインダーは熱くなって焼きが戻る(刃先が柔らかくなる)のでダメだそうです。
この問題は、グラインダーをやってから焼き入れ&戻しをやることでカバーできます。
ただ、ノミの焼き戻しは未知数なので、やってみなければわかりませんね。


やっぱり、何事も実践しないとわからないものですね。
とはいえ、一応彫れる、というノミなら何とかなりそうです。
奥の深さが知れてよかったです。

完成したら、またブログにあげます。

それでは。