Engrave with!!
手彫り工房ブログ

手彫り工房のオフィシャルブログです。金属彫ってます。彫ってます。

銀ロウを簡単に切る方法。

2016
23
こんにちは。

みなさん、銀ロウどうやって切っていますか?
わたしは、普通に金切りハサミでチョキチョキやっています。
銀ロウ

銀ロウが固い!そんな時にはローラー!


銀ロウが固くて、切るのが大変な方も多いはず。
そんなときはローラーを使ってみましょう。
市販品の銀ロウをローラーで圧延することで、グっと切りやすくなります。
本当に、今までの苦労はなんだったの?ってくらい楽に切れるようになりますよ。
圧延ローラーがない方は、ハンマーで叩いてもよいですが、少し大変ではありますね。

どれくらいの薄さで切れやすくなるか。


ノギスで測ってみたところ、市販品の銀ロウはだいたい0.3mmでした。
これを圧延ローラーで0.25mmくらいに伸ばすだけで切りやすくなります。
その差、0.05mmです。
この厚さの差で変わってきます。
覆輪留めなどで薄板を扱うときなどには、どれくらいの厚さで切れやすくなるかを把握しておくとミスが減ります。
銀ロウを切る方法が、覆輪留めに通ずるとは、彫金というのは本当に奥が深いです。

硬さが増し、粘りが減る。


銅は柔らかいはずなのに、なんか切りにくい、こんな風に感じることありますよね。
これは金属にも「粘り」があるからなのです。
粘りとは硬さとはまた別の丈夫さですね。じん性ともいいます。
こちらで、ダイヤモンドを例に挙げてじん生を解説しています。よろしければドウゾ

ローラーやハンマーで叩いたりすると、金属は硬くなり、粘りは少なくなります。
市販の銀ロウは粘りがありすぎて切りにくいです。原因は硬さだけではないのです。
そのため、ローラーを使うことで厚さだけではなく、じん性という性質の面でも切りやすくなります。


それでは、良い銀ロウライフを!