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手彫り工房ブログ

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輝きにも種類がある!特別な宝石の光り方5種

2016
12
こんにちは。

宝石の輝き方にもいろいろな種類があります。
今回は、私の知っている範囲で7種類ピックアップしていきます。

1.遊色効果


色が遊んでる?元の英語でもplay of colorですね(笑)
これは簡単にオパールのことと思ってもらえればよいです。
オパールは虹みたいに多彩な色に輝きますよね。
光の角度でいろいろな表情を見せてくれるオパールの色彩は、まさしく「遊んでいる」といった感じです。

原理は非常に細かい粒子が並んでいるために起きる光の乱反射です。
真珠やラブラドライト、貝殻などの光り方をいう場合もありますね。


2.シラー効果(シーン効果)


やわらかい光り方をするのがシラー効果です。
代表的なのはムーンストーンですね。
月のような奥ゆかしい感じの光がシラー効果だと思ってもらえればOKです。
といっても、月のような黄色ではなく、色は白か青です。

表面ではなく内部の層が光を乱反射させることで起こります。


3.変色効果


文字通り色が変わります。
変わるのは光の種類によって(自然光と人工灯)というのが特徴的ですね。
有名なのはアレキサンドライトです。
変色がよくわかり、綺麗なアレキサンドライトの価格はダイヤモンドを凌ぎます。
他にもトルマリンやサファイアなどが知られています。

これは、色素のバランスが原因です。光り方の効果は結晶に関係が多いんですが、これは純粋に色素なんです。
適当な部分も含みますが、簡単に説明しますと・・。
例)
光→赤、青、黄の光が混ざる
アレキ→黄は吸収、赤 青を反射

太陽光は赤が強い
太陽光(自然光)→赤 赤 青 黄
アレキの反射光→赤 赤 青

で、太陽光の下では赤っぽくみえると。すごい適当な説明ですがこうなります。
ちなみに蛍光灯は青が強いですね。

色がよく変わっても合成石なら安価です。
やたら安い場合は、合成石かどうかきいてみましょう。
合成なら表示はしてあるはず、ですが。


4.シャトヤンシー(キャッツアイ効果・猫目効果)


タイガーアイなら見たことがあるのではないでしょうか。時々数珠に使われていたりします。
まっすぐな線が入ったような光り方ですね。
丸い宝石に一本綺麗な線が入っていると、まさしく猫の目みたいに見えます。
名前もそのままキャッツアイ効果です。シャトヤンシー(Chatoyancy)は少し覚えにくいですね。
シャト・・・なんだっけ。と私も時々なります(笑)ちなみにフランス語由来です。

代表的な宝石は、クリソベリルキャッツアイのほかに、タイガーアイやクォーツアイ(クォーツというのは水晶のことですね。)です。
キャッツアイというと普通はクリソベリルキャッツアイのことを指します。

輝き方の特徴は、一本の線状、そして傾けるとその光の線が大きく動くことでしょう。
これは繊維状の結晶が平行かつ層状に並んでいるためです。
わかりにくいですかね?
この細長い繊維が平行かつ層状、の身近な例としては髪の天使の輪とか思い浮かべていただきたいです。
シャンプーやリンスのCMでよく見る髪のツヤを表現するアレと同じ原理なのです。


5.アステリズム(スター効果)


星みたいに6条の光がでるのがアステリズム、スター効果です。
天然では、綺麗なスター効果がでるのは非常に珍しいです。
また、スター効果があると宝石の透明度は通常下がります。
スター効果をとるか、透明度をとるか、というのは迷いどころですね。

代表的なのは、ルビーやサファイアですね。
合成石が多いので、ご購入の際はご注意を。
合成石は、ものすごくクッキリとスターが出ていますので、わかりやすいですね。

原理としては、キャッツアイ効果と変わりません。
キャッツアイ効果は繊維が1方向、スター効果は繊維が3方向、という違いです。


宝石の輝き、といっても色々な輝き方があることをわかっていただけたでしょうか。
宝石の種類だけではなく、輝き方の種類に目を向けると、宝石のまた違った一面を見ることができます。